アメリカ旅行:Houston(ヒューストン)

こんにちは。前回に続いてアメリカ旅行の記事です。

今回はこの旅行の目的地のHouston(ヒューストン)です。ここにはNASAのジョンソン宇宙センターがあります。ジョンソン宇宙センターは世界各国から選ばれた宇宙飛行士の訓練拠点で、ミッション管理センター等もあり、アメリカの宇宙開発を50年以上支えてきた重要な施設です。映画「アポロ13」の「Houston, we have a problem.(ヒューストン、問題が発生した)」と宇宙飛行士たちが呼び掛けたヒューストンはこのジョンソン宇宙センターです。宇宙でのミッションを管理する非常に重要な役割を持っています。


ミュージアムとして公開されている部分には、いくつもの本物のロケットが展示してあり、本当に触れられます。加えて宇宙開発の歴史、これからのプロジェクト、訓練センターの見学、月の石、探査船、スペースシャトルシミュレーター、慰霊碑、歴代の宇宙飛行士たちの写真、宇宙食や様々なNASAグッズを販売しているショップ等、NASAの事がこれでもかというくらい学べます。昔は指令室も見学できたのですが、私たちが行った時は公開していませんでした。

ヒューストンはテキサス州最大の都市で、アメリカでも人口が4番目に多い大都市です。日本人選手も所属していたMLBのアストロズの本拠地なので聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。その他NBA、NFL、MLS等の数多くのプロスポーツチームが本拠地にしている都市です。NASAがある為、公式にスペース・シティという別名も付けられました。日本人も多く住んでいると思います。アストロズは宇宙飛行士を意味する英語の“Astronaut(アストロノート)”を縮めたものです。

まずはヒューストンの位置確認ですね。

レイノサからは約6時間、近いです。地図の赤丸は前回紹介したCorupus Christi(コーパスクリスティ)です。ちょうどレイノサーヒューストンの真ん中辺りですね。

ヒューストンはNASAが非常に有名ですが、NASAはヒューストン中心部からは少し離れています。ヒューストンには水族館、動物園、博物館、○○パーク等見どころは多いですが、今回の目的地がNASAなので、NASAの事しか話しません(笑)

ジョンソンスペースセンターの近くに宿をとり、ちょっとしたトラブルもありつつNASAの見学日です。チケット(29ドル)はオンラインで事前購入するのがベストです。VIPチケットを買うと現役の宇宙飛行士のがツアーをしてくれます。私も一組見かけました。

観光客等のビジターはNASAの隣のヒューストン宇宙センターに向かいます。駐車場に入るといきなりこれがお出迎えです。

B747(ジャンボジェット)とスペースシャトル「インデペンデンス」です。実際にこのようにジャンボジェットにくっつけて輸送していました。このインデペンデンスは実物大のレプリカなのですが、でかい(笑) 内部も含めてレプリカとは思えない出来でした。これは周辺道路からでもよく見えます。存在感がえげつないです。もちろんこの中の見学もできます。

クリスマスシーズンなので夜にはヒューストン宇宙センターにイルミネーションが灯ります。夜に近くを通るとイルミネーションに囲まれたこのコンビを見ることができます。11月から1月初め辺りまでイルミネーションをしているみたいです。


スペースセンターに入場し、施設見学ツアーの申し込みをしようとしたのですが、バケーションシーズンだったこともあって午後の回しか残っていませんでした。このツアーは訓練施設等を見たりするものなので、どうしてもという人は参加すると良いと思います。私たちの目的はロケット本体だったので「まぁ、いいか(笑)チャンスがあれば見よう」程度でした(笑)


スペースセンターからは上の写真のスペースシャトルとジャンボ、その他展示してある1基のロケットを見ることができます。

私たちは先にあのアポロ計画で大活躍したロケットを見るために、トラムに乗り移動します。ツアーに申し込まなくても自由に見学できます。ロケット展示棟に着くと、先に屋外でこれらのロケットがお迎えしてくれます。

こちらはLittle Joe 2(リトル・ジョー2号)です。

こちらはマーキュリー・レッドストーンロケットです。

この2基のロケットはアポロ計画の前身であるマーキュリー計画時代のものです。リトル・ジョー2号は主に実験機で宇宙まで到達していませんが猿を乗せて飛行したことで有名です。レッドーストーン3号はアメリカ初の有人飛行を実現したロケットです。

屋外に吹きっさらしなのでゼロ距離で見れますし、触れます。さすがに「登るな!!」との注意書きはありました(笑)

この2基をじっくり見て、屋内に入ります。いよいよあのアポロ計画で使われたロケットであるサターンIVと対面です。私は全長1mのレゴのサターンIVを持っています。それだけでも大迫力なのに実物を見られるとは...


まずはエンジンがお出迎えです。この大きさには思わず声が漏れてしまいました。狂ったパワーのエンジンが5基ですよ。

次は正面から

この展示されているサターンVは本物です。3段構造の内、1段目と2段目は未使用ですが、先頭の3段目はスカイラブ計画で実際に打ち上げられたものです。さすがに全てが打ち上げられたものではなかったです(笑)サターンVは史上最大のロケットで全長110m、直径10mもあります。この建物にはそれぞれのロケットの解説はもちろん、サターンⅤが参加したアポロ計画及びスカイラブ計画のハイライトも展示してあります。

訓練中の火災で宇宙飛行士3人が死亡したアポロ1号、人類史上初めて月に到達したアポロ11号、事故からの奇跡的な生還と映画で超絶有名になったアポロ13号等、それぞれの計画に思いを馳せながらの見学です。ここだけで余裕で1時間以上使ってしまいました。

ロケットの先の円錐部は司令船でこれに乗って地球へ帰還します。お菓子のアポロみたいと思ったかもしれませんが、お菓子のアポロはアポロ11号の司令船がモチーフとなっています。(ちなみに海外ではUPROLL:アップロール)という名で販売されております。


ロケットパークの見学が終わったらヒューストン宇宙センターに戻ります。スペースシャトルの見学です。トラムを降りるとびっくり、人がめちゃくちゃ多い!!トラム乗り場や宇宙センター入口に長蛇の列、おそらく2時間くらいかかるでしょう。やはり朝早く行動するのがベストです。

スペースシャトルではコクピットも見られます。ちょっと昔の飛行機もそうですが、ボタンだらけ...スペースシャトルやジャンボ内も博物館のようになっており、じっくり楽しめます。

このコンビがある場所は中庭のようになっており、ジャンボの足元まで行けます。飛行機好き私たちは、ジャンボを下から見上げられる機会なんてまずないので、そこにも興奮していました。マーシャラー等のエプロンで働く空港職員でないと飛行機を見上げる機会はほぼないですよね。加えてジャンボも続々と退役しており、全体的に数が少なくなっています。日本の航空会社はもうジャンボを保有しておりません。


一通りの見学が終わったら最後のお楽しみ、お買い物です。ここもよく考えて買わないと湯水のようにお金を使いそうなのである程度気を引き締めていきました(笑) 師匠とあーでもないこーでもないと言いながらお買い物です。全長約80㎝のサターンVのぬいぐるみを見つけた時は興奮しました(笑)しっかりとお出迎えをして、レキシントンで買ったブルーエンジェルスのぬいぐるみと共に一緒にベッドで寝ております(笑)


このNASA訪問の感想としては、ロケットの実物に圧倒されたのはもちろんですが、「50年以上前にこの技術でよく飛ばしたな」が強かったです。実際のエンジン(ロケットーパーク屋外でエンジンのみの展示もしてあります)やロケットがゼロ距離やかなり近くで見られたこともあり、師匠と溶接の状態や素材、配線、ネジ、部品に付いている小さな表示、リベット等を見ながら「この時代にここまでやったのか」「この時代にこれでロケット飛ばせた意味が分からん(笑)」とか言い合っていました。レキシントンで展示してあった飛行機もそうだったのですが、ロケットも近くで見ると、ただの薄い鉄板で出来ている感じなので「あれ、こんなもんなん?」という感覚が強かったです。リトル・ジョー2号なんトタンで巻いたようにしか見えません(笑)エンジンの溶接だって普通の溶接にしか見えません。溶接技術はめちゃくちゃ上手いですが、どう見ても普通の溶接です。加えて、指令室にある数十台のコンピューターの性能は全部合わせても、今のスマホには到底かないません。

そんな時代に宇宙に行き、地球を周回し、月を周回し、月にまで降り立った当時の人々の情熱、技術、賢さ、強さを感じられずにはいられません。1972年以降、今から50年以上前に月に降り立ってから、人類は月に行けていません。もしかしたら1960年代~1970年代に秘密の科学技術があったのかもしれません(笑)


そんなこともあってかNASAは2019年5月にArtemis program(アルテミス計画)を発表しました。

当初は2024年までに「最初の女性を、次の男性を」月面着陸させるという計画です。当初の計画より遅れていて、2024年までの月面着陸は無理そうですが、2022年11月に無人のアルテミス1号が打ち上げられ、月周回ミッションを成功させました。次は有人月周回飛行、その次が有人月面着陸の計画です。かなり楽しみですね。この計画は追っていこうと思います。


これでNASA見学は終わりです。

あとは帰るだけなのですが、帰りしなにアンティークショップを見つけたので立ち寄りました。行ってみると民家の間の道路を抜けて、いかにもな雰囲気の場所にたどり着きました。81歳の元気なおじいちゃんがお出迎えしてくれました。店は開いていなかったのですが、特別に開けてくれました。広い店内にはNASCARグッズや飛行機模型等々、これまた面白いものがたくさんありました。「有意義な無駄遣い」という最強のスキルを発動し、なかなか貴重なNASCARのミニカーも手に入れることができました。

師匠と「普通の日本人だったら絶対入らないよね(笑)」と笑いながら帰ってきました(笑)


この1泊2日の旅行は非常に充実していました。レキシントンでもNASAでも心を打たれました。久々にこんなに感動できました。NASAにも、もう一度行こうと思います。

旅行の翌日には早速「アポロ13」を鑑賞しました(笑)



まだまだ旅行の感動が抜けていないです。ではまた。


Michiko en México

海外生活や旅行やでの出来事・感想などなど。日英西の3か国語の通訳としてメキシコ、レイノサ市に在住。思いっきり現地人化しています。外国語は趣味の一部と言えるほど好き。

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